「パリ2024オリンピック、セーリング競技 男女混合ディンギー(470級)で日本の岡田奎樹/吉岡美帆ペアが銀メダルを獲得」とヨット乗りとしては嬉しいニュースが飛び込んできた!
パリ現地時間の8月8日、フランス南部の湾岸都市のマルセイユ・マリーナでメダルレース(最終の「獲得メダルが決まる」レース)が行われ、それまでの8回のレースで獲得した合計ポイントで総合3位につけていた岡田/吉岡ペアはメダルレースで着順3位に入り、トータルポイントで総合順位を1つ上げて総合2位となり、銀メダルを獲得。
日本勢がオリンピックのセーリング競技でメダルを獲得するのは2004年のアテネ大会以来、20年ぶりとなる。
金メダルはオーストリアのペア(Lara VADLAU/Lukas MAEHR)、銅メダルはスウェーデンのペア(Anton DAHLBERG/KARLSSON Lovisa)がそれぞれ獲得した。オーストリアとは、僅差の3ポイント差とあって、日本が金メダルを獲得できる可能性もあったのが凄い。
日本人がセーリング競技の470級で初めてオリンピックに出場したのは1976年のモントリオール大会。それから28年後のアテネ大会で男子ペアの関 一人/轟 賢二郎が日本初の銅メダルを獲得し、それ以来、日本はメダルから遠ざかっていた。
少し話が横道に逸れるけれど、3年前の東京大会では湘南を走る江ノ電がセーリング競技の開催地が江ノ島になることに因んで、電車の車内外をヨット柄と参加選手や種目の紹介などをしたセーリング電車を走らせたが、乗車していた女子高生が「セーリングってなに?」って、電車の中から外装までヨット柄(ディンギー)にポスターまで掲示してあるにも関わらず、それがセーリング競技のことだとわからなかったみたいで、今や日本人はセーリングのことをほとんど知らないんだって、ちょっとがっかりだった。
今回も例に違わず、銀メダルを獲得したにも関わらず、レースの様子などのテレビ放映は殆どされず、報道も銀メダルを獲得したことのみ、全くレース内容などについては触れられなかったし、テレビ局のアナウンサーも原稿文をどう発音して読んだら良いのかも解らなかったようで、おかしな調子で原稿を読んでいた。東京五輪に続いて、またまたがっかりだった。
せめて、JSAF(日本セーリング連盟)で今回のパリ五輪の470級の全レース動画をYouTubeか何かで配信するなど、このレースの様子などを詳しく伝える何かを考えて欲しいと思う。
セーリング競技 男女混合ディンギー(470)とは
セーリング競技は、セイル(帆)を使って走る競技全ての総称で、詳しくはJSAFのサイトをご参照頂きたいが、その中で全長4.7m(470センチ)の大きさの二人乗りセーリングディンギー(小型のヨット)を使って行う種目であることから、ディンギー(470級)と言い、パリ五輪以前は男子ペア、女子ペアと同性同士のペアで男女別競技だったのが、今回のパリ五輪からは「男女混合ペアのみ」の競技に変更された。
オリンピックのセーリング協議には、男女混合ディンギー(470)の他にも、カイトサーフィン(サーフボードに乗ってカイトセイルで走る)、サーフボード、ナクラ17(マルチハルタイプ)、49er、49erFX、ILCA6、ILCA7 などがあり、柔道などの体重別と同じような感じで、セーリングタイプや船の大きさの違いによりクラス分けされている。
https://www3.nhk.or.jp/sports/olympics/video/detail.html?scheduleSessionId=ba6b87a4-a8c4-aa21-cb4d-9031160ca4df&fbclid=IwY2xjawElSCJleHRuA2FlbQIxMQABHXOY-lYTf-w-cX_VTd0Zzv7He09UfnyeEqyajq4D0QkIYz3NKH4-AnNUog_aem_c_alSdUVLiKZvD1Kpc8_7A&sfnsn=mo