僕たち夫婦はヨットに乗り始めて5年、最初の頃は「いつか自分たちのヨットを持つ」なんて気持ちは毛頭なく、こんなの(他人のヨットに)乗せて貰うもので自分では決して持てないって思っていました。しかし、2年経たない頃には、自分たちのヨットが欲しいって思うようになり、実際にそれを口に出して言い始めると途端にそのチャンスが巡ってきました。妻は僕によく言うのですが、言葉にし始めると思いは叶うっていうので、次なる僕の目標は「ヨットで暮らすことです」って言っておけば、いつか叶うかな…。

最近は、ネットを通して世界中の様々な情報や様子がパソコンやスマホでいつでも手軽に見れるようになり、海外でヨット暮らしをしている人たちの様子も割と詳しく知ることが出来るようになりました。僕もそんな様子を見ながら、いつかは自分も…って思いを巡らせる毎日です。

セーリングクルーザーは、もともと長期間の航海で船内生活ができるようになっているので、長期間航海中はヨットで暮らすということになります。あちこちの港を転々としたり、人によっては大海原を越えて外国に出たりと、まさにヨットは移動の手段というだけでなく宿泊場所であり生活の場でもあります。ですから、ヨットで暮らすという事は、実はできないことではありません。しかし、旅をするとき以外でも、陸に住むところを持たずにヨットでずっと暮らすとなると、少し話は違ってきます。

そこで今回は、「ヨットで暮らすということについて」考えてみたいと思います。

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ヨットで暮らしている人はいるのか?

その答えは”YES”です。

世界中を見回すとヨットで旅している人は数多く居ます。その旅の間は当然のことながらヨットで暮らしていますが、その中でも今回のテーマである帰る家を持たないヨットが住まいと言う人も世界を見れば割と多くの人がいるようです。
ヨットではなくても、世界には水上生活している人たちも居るくらいですから、ヨットを家にしている人も少なくはない筈です。

そこで、実例をいくつか挙げてみましょう。

ヨットに住むお友達

「ヨットに住むお友達」と言うタイトルのブログがあります。場所は太平洋の南の島であるマーシャル諸島の話ですが、そのブログによると… 娘さんが「家に遊びにおいでよ」と学校の友達に誘われて家に行ってみたところ、そこはラグーンに停泊しているヨットだった… 一家4人がヨットでマーシャルにやってきて、そしてラグーンに停泊しているヨットに住みながら、子供たちは地元の学校に通っているのだそうです。詳しい話はブログの本文 HERE COMES THE SUN 「ヨットに住むお友達」をご覧いただくとして、彼らのようにヨットで好きな場所に移り住み、子供たちを地元の学校に通わせ、また何処かに行きたくなったら移り住むというような話が実際に世界ではあるのです。

HERE COMES THE SUN

アラスカのアパート暮らしからヨット生活へ!

他にもこんなケースがあります。”From Apartment Life to Living on a Sailboat in Alaska! Sailing & Cruising Liveaboards” というYouTube です。

このカップルもヨットに住みながら休日はセーリング、長期の休みにはヨットで旅に出て、またヨットハーバーに帰ってきて普段の生活に戻る。しかし、二人の家はヨットという暮らし方です。彼らはお金持ちの悠々自適生活というわけではなく、其々に普段は仕事を持っていて、彼はパソコンがあれば何処でも仕事ができるノマドワーカーですが、彼女は歯科衛生士、普通にヨットから通勤しています。元々はアパート暮らしをしていた二人ですが、お金を貯めて中古ヨットを買い最近のタイニーハウスの流行もあって、ミニマムな暮らしに加えて自分たちの好きな場所に旅ができるヨットでの生活を楽しんでいるわけです。

今、世界にはこういうライフスタイルのカップルが意外に居て、自分たちのヨット暮らしの様子をYouTubeに投稿し収入源にして生活している、YouTuber(ユーチューバー)として有名なカップルも今や何組か居るほどです。

モスクワを棄てヨットで出航…

ロシアにはこんな家族も居ます。ロシアビヨンド “RUSSIA BEYOND” というサイトに紹介されている「彼らはモスクワを棄てヨットで海へ出航、海上で出産し、もう陸地に戻る気はない」というタイトルの記事によると、ロシア人女性のエレナ・スリコワさん35歳は、その家族は2016年から既に3年近くもヨットの上で暮らし、陸地へ戻る気はもうないと言っている。彼女と夫、そして2人の子供たちは、ヨットで世界を巡りながら水上生活をしていますが、それは妻である彼女自身が望んだことで、海の無い場所で育った夫を説得し、夫は2年間ヨットで暮らすことに同意して船出したそうです。この3年の間に彼女たちはヨットで暮らしてゆく(生きてゆくための)術を自分たちで見つけ出し、今では彼女はこれから10年間かけて世界一周を目論んでいるそうです。
記事を読むとなかなか壮絶な内容もありますが、寒いロシアを逃げ出すように船出したこの家族の話は、かなり情味深いです。


RUSSIA BEYOND「彼らはモスクワを棄てよっとで海へ出航、海上で出産し、もう陸地へ戻る気はない ニコライ・シェフチェンコ著

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日本でヨットに暮らしている人はいるのか?

僕たちがヨット修行をしている頃、そのマリーナに殆ど住んでいるというオールドソルト(老練なヨットマン)が実際にいらっしゃいました。いつも日焼けした肌に堀の深いしわ、そしてちょっと表現が適切では無いかもしれませんが浮浪者のような風体…。しかし、お話を伺ってみると、ご自宅は別にあってご家族もいらっしゃる。何処かで割と大きな会社を経営されているそうで、今はその会社も人に任せて悠々自適な生活を送っていらっしゃるそうで、ご家族もお子さんは既に独立、奥様も昔はヨットに乗りに来られたそうですが、今はご自分のお好きなことをしておられるそうで、ご自身だけが好きなヨットに暮らしていらっしゃるのだそうです。しかし、月に数回(洗濯物が溜まってきた頃)はご自宅に戻っていらっしゃるそうで、こういう生活スタイルのオールドソルトは他にもいらっしゃりそうです。(でも、生活の殆どの時間をヨットで暮らしているのですから、ヨット暮らしをしていると言っても過言ではないとは思いますが…。)
また、現在私のヨットがお世話になっているマリーナでも、月に半分はヨットで暮らしているという初老のご夫婦もいらっしゃいます。しかし、何れのケースでもきちんとしたご自宅が別にあって、ヨットは別荘的な使われ方で日本ではこういうスタイルの人しかいないのかなって思っていたところ、最近になって写真系SNSであるInstagramで1人、ヨットで完全なノマドライフを現在送っている人を見つけました。

ヨットでノマド生活する”ryota_shiva”

彼は20万円で買った28フィートのヨットを自分でレストアし、2018年の4月に愛知県から出航し屋久島まで移動する予定で航海をスタート。その間に瀬戸内海の山口県にある島で長期停泊し、頼まれ仕事を請け負って旅の資金を稼ぎながらヨット暮らしをしているのです。2019年の3月には、ヨットが荷物で手狭になったという事で、34フィートのヨットを10万円で愛知に戻って購入し、その船を2週間程度で修理し再出航。山口県の元の島に戻ってヨットを換えて再スタート。それまでのトータルで1年近く、瀬戸内海の島でヨット暮らしをしています。現在は、出航して島から山口県の本州側の港に居るようで、これから更に旅(ヨット暮らし)は続くようです。

ヨットで暮らす

ヨットで暮らすということ

ヨットで暮らす人が実際に居ることは、おわかり頂けたと思います。元々、ヨット(セーリングクルーザー)は、長期間の旅行を目的としたヨットですから、キャンピングカーのように住むように旅ができることが最大の特徴です。更に、ヨットは乗り物の中でも最も燃料代が掛からず、費用を抑えて旅することが出来るという点でも非常に魅力ある乗り物です。しかし、世界中何処に行っても、天候の悪い時には出航することができず、予定が読めない不便な乗り物でもあります。つまり、仕事の予定に追われるような生活スタイルの人には、長時間のヨットの旅は向かないのですが、最近流行り始めているノマドライフ、ノマドワーカーであれば、時間と場所を気にするこなくヨットで暮らすように旅を続けることができるという事です。もちろん、これまでのように仕事をリタイアした人たちにとって、時間は有り余るほどあるのですから、次の人生のチャレンジとして、ヨットで暮らすように旅するというのも良いのではないかと思うのです。

世界では若者がヨット暮らしに注目し始めている

世界に目を向けると、大学生や若い勤め人の人たちを中心にヨット暮らしに注目が集まり始めています。
その最大の理由は、ヨットが世界中を暮らすように旅することができるツールであるということ、そして費用を最大限に抑えて生活をしながら旅をし続けることが出来ることです。更に、日本でも同じような現象が起きていますが、古い引き取り手の無いようなヨットが非常に安価で手に入ることです。海外ではDIYが非常に盛んでヨットを修繕し、更にリフォームして乗ることは非常に容易にできます。更に、部品の調達も比較的安価、中古部品などの流通も盛んなので、工夫をすればかなり低コストで「旅の移動手段」兼「家」であるヨットを手に入れることができるというわけです。そのために、数年かけて先ずは資金を準備し、更にその間に船を捜し歩き、船を購入したら、更に数年かけて船を修繕するという、ある意味プロジェクトを1つ1つクリアしてゆくことで、着実に夢に向けて準備を進めてゆくという事自体が流行りとなっているのです。

最後に…

ヨット暮らしを始めるには、様々な準備と計画が必要になりますが、できないことでは無いと思います。それは、ヨットで長旅することを考えれば、それは住むように旅をしているからです。時間とある程度の経済的な余裕があれば、ヨットでの長旅は可能ですし、気に入った場所で長期係留して、そこでヨットに住みながら暮らすこともできない話ではありません。

僕もこれを書きながら、頭の中が整理出来てきました。準備すべきことと、やるべきことをクリアしてゆけば、ヨットで暮らす生活をすることができるんじゃないかなって思えるようになってきました。今後もいろいろと、それにまつわる話を機会をみて書いて行ければと思います。

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