ヨットを始めて今年(2020)の春で6年目になる僕たち夫婦ですが、これまでにいろいろなヨット(セーリングボート)を見たり乗せて頂いたりしてきました。しかし、日本で目にすることができるヨットの殆どはプロダクションボートと言われる量産艇です。我が家のMALU号もComerというイタリアのヨット製造メーカーのプロダクションボートでcomet375という名前のスループ型ヨットを静岡県に本拠を置くニュージャパンヨットがOEMとして日本で10艇だけ組立販売したものですが、これもれっきとしたプロダクションボートです。ヨットの本場である欧米でもプロダクションボートが非常に多くを占めていますが、日本との違いはフルオーダーのヨットも少なくないという事です。日本でフルオーダー艇を目にすることは非常に稀で、短いヨット経験ですがこれがフルオーダー艇というのを日本で実際に目にしたのは、海洋冒険家の白石康次郎さんが前回のVendee Globe(世界一周ヨットレース)で使用した60フィートのIMOCA規格のレース艇以外では、非常に古い木造艇くらいです。しかし、世界には素晴らしい最新型のフルオーダーヨットが沢山あります。その美しさや走りの素晴らしさは、プロダクションボートでは経験することが出来ない程のものだと思います。

以前にこのブログでも「世界最大セーリングヨットランキング・2018」をご紹介しましたが。このランキングはフルオーダー艇の中でも世界最大の10艇で、200フィート(およそ60メートル)超えの言うなれば大型帆船と表現した方がよいようなメガヨットをご紹介しましたが、これらは世界最高最大級のトップ10艇ですからある意味で超特殊なフルオーダー艇であると言えます。そんなフルオーダーヨットの世界で主流のサイズがスーパーヨットと言われる100フィート(およそ30メートル)前後のヨットです。何故、100フィート前後のヨットが主流なのかと言うと、アメリカズカップに代表されるのレーシングヨット規格が100フィート程度であることです。30メートル前後と言うと人の手で何とか操船できる(実際には油圧や電動が多く採用されており、人の手と言ってもやることは限られますが…)、つまりレーサーとしての最大サイズが100フィート程度のサイズだという事が主な理由です。大金持ちがヨットで本格的なヨットレースやセーリングを楽しめるサイズとして多く建造されるのが100フィート前後のスーパーセーリングヨットたちです。

私たちにとっては憧れのスーパーヨットですが、中でも私が YouTube 動画で釘付けになったスループ型ヨットを今回はご紹介したいと思います。

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WALLY YACHT ”Tango”

先ずは下のYouTube動画をご覧ください。

とても素晴らしいデザインのスループです。
デッキは前から後ろまでフラットでドッグハウスの凹凸は一見ありません。ロープワークを容易にするために中央部が少し下げられている以外、デッキはフラットです。最近の大型プロダクションクルーザーでも後方のコックピットからバウ側にフラットなデザインの艇がありますが、デッキでの作業がし易く、見た目にもとてもシンプルで美しいデザインでありながらレースシーンでは非常にクルーが動きやすいという効果のあるデザインでもあります。これは、レース艇として空力抵抗をできるだけ少なくするデザインでもあり、艇全体の軽量化にも一役買っていますが、この艇の場合にはレースシーンだけでなくクルーザーとしても楽しめる仕様になっています。

Tango

Tango

Tango

Tango

Tango

”Tango” インテリア

このスーパーヨットのインテリアは、スーパーカーで有名なフェラーリのデザイナーも務めたピニンファリーナによるもので、スポーティーでありながらシックなインテリアがこのヨットの個性にマッチしています。3つのキャビンに最大6人のゲストを収容します。前方のオーナーズルームには巨大なスライド式ハッチがあり、レース中のセイルの取り扱いを容易にし、クルージングでは大開口のサンルーフとして解放感を与えるユニークな設計になっています。

Tango

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Tango

Tango

Tango

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“Tango” テクニカルシート

Year 2017
Length overall(全長) 30,48 m
Maximum beam(全幅) 7,20 m
Draught(最大水深) 4,40 / 6,20 m (lifting keel)
Displacement(排水量) 47,5 tonnes
Sail area(セイル面積) 640 m2
Accommodation(宿泊人数) 6 guests + 2 / 4 crew
Naval architecture(設計) Mills Design
Exterior design(外装デザイン) Wally / Mills Design
Interior design(内装デザイン) Pininfarina
Project and design management(プロジェクトマネジメント) MYT, Monaco
Construction(建造) Persico Marine, Italy
Certification(認証) Germanish Lloyd
Mast and Boom(マスト&ブーム) Southern Spars
Rigging(艤装) Southern Spars EC6
Engine(エンジン) VM MR706LX customized 350 hp
Generator(発電機) Fischer Panda 15000i

WALLY YACHT について

世界で最も革新的でパフォーマンス重視の豪華なセーリングヨットとパワーヨットの設計と構築に重点を置いて設立されたウォーリーは、イタリアのスーパーヨットビルダーのトップブランドとも言える会社です。モナコを本拠地とする同社の製品ラインナップは、11メートルのデイセーラーやレーサーから、最長60メートルのセーリングヨットやパワーヨットにまで及びます。
ウォーリーは1994年にイタリアのビジネスマンLuca Bassaniによって設立されました。LucaBassaniは、1991年にファミリータイプのカスタムセーリングヨットの設計を手始めに、セーリングヨットの設計を専門としていましたが、パワーヨットの設計も手掛けるようになり会社は拡大しました。ウォーリーは、その革新的な設計と最先端の炭素繊維構造技術をヨットの世界に導入したパイオニアとして世界的に認知されています。勿論、今回ご紹介した”Tango”も炭素繊維を用いたハルなどで軽量化と強靭さを兼ね備えたセーリングヨットとなっています。

最後に…

アメリカのテレビ番組である”The BOAT SHOW” がフルレビューとバッサーニのインタビューをYouTubeにアップしているのを見つけましたので、ご紹介しておきます。
ご紹介した写真以外のシーンが動画に収められています。
是非、ご覧ください。

如何でしたか?
僕は数回、ハワイのコオリナハーバーでスーパーセーリングヨットが停泊しているのを実際に見たことがあります。100フィート級でも他のプロダクションボートに比べれば、かなり巨大です。こんな巨大なヨットで海を帆走したら一体どんな感じなんでしょうね。一生に一度くらいは経験してみたいものです。

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