コロナ禍による緊急事態宣言が4月に出てから2ヶ月、ようやく6月に入って宣言が解除、更に6月19日からは県を跨いだ往来の自粛も解除となったことから、ようやく我が家もMALU号のところに行くことができました。
最も心配だったのが、緊急事態宣言直前に行った船底メンテナンスで綺麗になった船底が2か月間、全く動かすことが出来なかったので、フジツボだらけになっていたら…なんて思ったり、水タンクも水を入れっ放しで使っていないし、いろいろと不安は尽きない愛艇との再会となりました。
梅雨時期ということもあって、雨が気になるところでしたが、何とか天候にも恵まれ、更に暑すぎることも無く、久しぶりのセーリングを楽しむことができました。また、コックピットなどのデッキ上は、やはりかなり汚れていたので、簀の子を外して徹底的にデッキブラシでゴシゴシ洗浄、汚れが溜まっていた部分もスッキリに綺麗になったし、チークの貼ってある部分も汚れが溜まって超グレーになっていたのも綺麗になりました。
そして、以前のこのブログでご紹介した水タンクの洗浄剤の”Wataer Tank Flush”も買ってあったので、持って行って実際に洗浄作業をやってみました。

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今回は、この水タンク洗浄剤 “Wataer Tank Flush” を使ってみましたので、そのことについて書いてみたいと思います。

タンク洗浄を行う前の準備

準備というほどたいそうな話ではありませんが、先ずはタンクの中の水の状態を確認します。
腐ってないか、匂いは無いか、量はどのくらいかなどなど、効果を比較するためにも、現在の水の状況を先ずは確認しましょう。

MALU号の場合にはコロナ自粛が始まる2カ月前に満水したきり全く水を使っていなかったので、ちょっと心配でしたが、タンクの匂いがついた水という感じで、いつもどおりと言う感じでした。手洗いなどに使っても水に移ったタンクの匂いが手にもついてしまうような感じでした。(しっかり嗅いでみてという感じですので、飲用以外の生活用水として使えるレベルだったので、安心しました。)

1. タンクの中の水を排水する

先ずは洗浄効果を最大に得るためには、現状タンク内に入っている水を全て排水します。その時に、ギャレー以外にも蛇口やシャワーヘッドがあるようでしたら、其々の蛇口から切換えながら排水するようにしましょう。給水管の中の水を一度全て通水しておく意味合いがあります。
また、殆どのクルーザーは給水用のポンプは1台だと思いますので、一気の全ての蛇口を開けるのではなく、ギャーレーである程度の時間排水したら、ギャレーは止めて次はトイレの水栓という具合に、切り換えながら排水すると良いかと思います。

2. タンク内に半分くらい水を入れる

排水が終わったら、全ての蛇口等を閉めて、新しい水をタンク半分くらい入れます。
一気に満水まで入れてしまうと、洗剤を入れた時に混ざりにくくなるので、半分くらい入れてから洗剤を投入すると良いかと思います。(又は、完全に排水出来たら、最初に洗剤を投入するというのも良いかもしれませんが、私の場合には半分入れてからにしました。)

Wataer Tank Flush(洗剤)を入れる

洗剤の希釈率は100倍で使用すると説明書にあります。タンクの横には目盛りも付いていますので、自艇の水タンク量に対して100分の1の量の洗剤を投入します。
“Wataer Tank Flush” の内容量は1ガロン(3.79L)ですので、379リットルまでの水タンクをこの洗浄剤1本で洗浄可能だということになります。

3. 洗剤をフィラーキャップから投入する

MALU号の水タンクは、135リッタータンクがついているので、1.35リットルの洗剤を投入します。概ね1/3強と言う感じで入れてみました。

4. 水タンク満タンまで水を追加で入れる

洗剤を投入したら、水を満タンになるまで追加で入れます。この水満タンに入れる段階で、普段のように放置して入れていると、吹き溢し状態にしてしまうと洗剤が空気抜きなどから出てしまうので、こぼれ過ぎない様に気を付けて水を入れましょう。

満タンになったら30分間ヨットを走らせる

説明書によると、水タンク内の洗剤を攪拌(かくはん)するために、船を30分間走らせるとあります。でも、満水にしたタンクの水は船を走らせてもあまり攪拌されないような気がします。つまり、完璧に満水にするのではなく、ある程度満タン近くまで入れて走らせて攪拌するということだと思います。僕の場合には、攪拌しなくても十分に混ざり合うようにタンクに先ずは半分くらいの水を入れてから洗剤を入れ、そしてその上から水を入れたわけです。そうすると、水はタンクの上側から入るので、水を入れているうちに攪拌されるという具合です。また、泡も立つので吹き溢し状態ではデッキフィラー(給水口)から先ず泡が上がってきますので水を止めるアラーム代わりにもなります。

水が空の状態で洗剤を入れてはいけない

水が無い状態で洗剤を入れると、蛇口への配管の中に濃い状態の洗剤が入ってしまいます。それではタンク内の洗浄効果が半減しますので、洗浄剤を入れる時には、必ず最初に水をある程度量入れてから洗浄剤を入れるようにしましょう。また、配管内はタンク内にできた洗浄水を排出するときに洗浄されます。
また、温水器がある場合には、温水器側にも排水時には洗浄水が回るようにして、全ての水が通る配管や設備内の洗浄を行います。

5. 満タンになったら30分は待つ

洗浄液を入れて水を満タンにしたら、そのまま30分待ちます。船を走らせるとあるので、走らせようかと思ったのですが、空気抜きからも水が出る程の満タンになっているので、満タンのタンクの中で攪拌し難いと思ったのです。(効果が薄ければ、次はちゃんと走らせようと思ったわけです)

30分後に洗浄水を排出する

30分待ったらタンクの中の洗浄水を全て排出します。排出するときには、タンクの中の水を抜くのとの同じ手順ですべての水が出る場所から順番に排出します。そうすることで、水が通る配管や蛇口の中なども洗浄されるというわけです。

6. タンクの中の水を排水する(1回目)

排水も全ての蛇口やシャワーヘッドなどから順番に排水します。この時、排水した水は結構泡立ちます。理由はシンクの排水スピードは蛇口から出てくる吐出量より遅いので、シンクの中に水が溜まるので泡立ちやすいのです。

タンクの中の洗浄水を排出

トイレの蛇口からも排出
最初の排出水は洗剤の混ざった水ですので、かなり泡立ちます。折角の洗浄水なので、便器の中にもシャワーヘッドを使って入れて、便器の排水系も同時に洗浄しましょう。

7. タンクの中に水を入れる

最初の洗浄水を全て排出し終えたら、再度タンクに水を満タンに入れます。満タンになって水を十分に溢れ出させます。そうすることでタンク内の泡を排出することができます。
タンクの中の水を溢れさせる
タンクの中の水を十分に溢れさせることで、空気抜きからも水が出てきます。こうすることで空気抜きの配管の中も洗浄することができますので、十分に溢れ出せるようにします。

8. タンクの中の水を排出する(2回目)

ある程度タンクの中の水を溢れ出させたら、水の注入を止めて排水します。
この段階で泡は殆ど出ませんので、完全にタンクの中の水を排出しえれば、洗浄作業は終わりになります。
排出している水の匂いを嗅いでみると、洗浄液のメントール系の匂いが少しする程度の水が出てきます。

9. 最後にタンクを満水にする

タンク内のすすぎは1度で大丈夫だと説明書には書かれています。気になる場合には、満タンにして再度排出を繰り返せばよいだけです。

最後に… タンク洗浄後の水の匂いは?

今回、僕たちの場合には、船を走らせることなく、すすぎも一度だけと言う状態でタンクに水を入れて溜めてみた水の匂いを嗅いでみたところ、効果絶大でした!
これまであった嫌なタンクの匂いが完全に無くなりました。
何の苦労も無く、水を抜いて、半分入れて、洗剤を入れて、30分待って水を抜いて、すすぎの水を入れて、抜いて、そして最後に満タンまで再度入れただけです。
こんなに簡単にタンク洗浄ができるなんて、目からウロコでした。

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