日本ではあまり知られていないヨットの楽しみ方として「ヨットチャーター」というものがあります。世界の海にはチャーターとして使われているヨットは数万隻とも言われていて、大きさやタイプも様々です。ヨットチャーターと言うと、スキッパー(船長)やクルー付きでヨットを借り切って楽しむように思われがちですが、欧米ではヨットをレンタカーのように借りて週末や長期のバカンスを家族や仲間とクルージングに出て楽しむというスタイルをチャーターと言います。勿論、スキッパーやクルー付き、更に食事の準備までやってもらえる形のチャーターもあり、ヨットチャーターの楽しみ方にも何通りかあります。
そこで今回はヨットを楽しむ方法としてヨットチャーターについてご紹介したいと思います。
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ヨットチャーター3通りの楽しみ方
ヨットチャーターには一般的によく知られる「1隻貸切のスタイル」と「数組で乗り合い形式のスタイル」2通りがあります。また、貸切スタイルには、「自分で操船する(いわゆる日本で言うレンタル)タイプ」と「スキッパー(船長)やクルー(乗務員)が同乗して操船してくれるタイプ」のものがあります。
ここでは手ごろな誰でも乗船して楽しめそうなものから順にお話します。
乗り合い型ヨットチャーター
複数の人たちで乗り合い形式でヨットに乗るチャーターをキャビンチャーターと呼びます。ホテルを取るのと同じようにヨットのキャビンをシェアして借りる形の楽しみ方です。キャビンチャーター用のヨットは少なくても2つ以上のバース(寝室)を備えており、スキッパー(船長)が同乗して乗り合いでクルージングを楽しみます。食事は船内のギャレーで各々が好きなものを作って食べる形から、スキッパーやクルーが食事の準備を全てしてくれるものまで様々です。
バースは独立した個室になっていて、ダブルベッド以上の広さがあるので、夫婦2人で1部屋というような形になります。勿論、プライバシーの心配はありませんので、女性の一人旅などの人も居ます。
キャビンチャーターの良いところは2人(カップルやペア)で乗れば手頃な料金でヨットチャーターを楽しめること、更に世界中から来た同乗者と仲良くなれることでしょうか。袖すり合うも多少の縁といいますが、狭い船内で寝食共にするわけですから仲良くならないわけがないですね。費用は1人当たり1泊2日で4万円弱くらいからあります。ヨットに乗って遊びに行き、更に船で宿泊もできて食事付きですから、かなりリーズナブルだと思います。
クルー付きのチャーター
チャーターの基本は自分たちで操船し船を借りて楽しむというのが欧米では一般的な楽しみ方ですが、クルードチャーターは操船できない人のみならず、様々なクルージングスポットを知り尽くしたスキッパーやクルーが乗船してサービスをしてくれるのが特徴です。ですから、自分で操船できる人でも、スキッパーやクルーに教えて貰いながら目的地を目指すこともできますし、初めての地域でも心配なく楽しめる点では先ずはスキッパー付き、そして次回は無しなんて楽しみ方をする人も少なくありません。
勿論、操船や食事の準備などは全てはスキッパーやクルー任せで遊びに集中することだってできます。また、食事も専属のホステスが乗船する形もありますので、予め食べたいものをリクエストできますし、行った先のビーチでパーティーなんてことも可能です。
家族や気の知れた友達などのグループで、できるだけ多くの人数でチャーターすれば比較的割安になるので、決して手の届かないものではありません。クルーはゲストの生活区域であるキャビンではなく、前部ハッチから出入りするバウバースなどで寝起きしますので、クルーへの気遣いの心配はありません。
船を借りるレンタル型チャーター
ヨットを操船でき腕に自信がある人なら、船を借りる形のベアボートチャーターも可能です。航海に必要な装備品などは全て揃っていますし、ギャレーにはキッチン用品から調味料まで準備されていますので、コンドミニアムを借りるという感じでヨットを借りて家族や仲間だけで楽しむことができます。但し、海外でのヨット操船には、様々な場面でVHF国際無線での交信が必要なので、英会話がそこそこできる必要があります。ヨットの使い方から海域の情報などチャーター会社が十分な情報をブリーフィングで受けることができるので、ヨットの操船ができる人なら初めてでも大きな問題はありません。しかし、日本の小型船舶免許を持っていても海外では全く役に立ちません。海外でベアボートする場合には、ヨット操船等の技量や知識を証明する認定団体発行の認定証の提示を求められます。
どうやってヨットチャーターを探せばよいか?
ヨットチャーターを探す方法は意外に簡単です。ネット検索で「ヨットチャーター」と日本語で入力すれば、日本から手配してくれる業者がいくつも見つかります。また、キャビンなのかクルード、ベアボート別でも検索できます。
ヨットチャーター キャビンチャーターなんて感じで入力すれば、キャビンチャーターをやっている情報が出てきます。それ以外にも、「ヨット クルージング 旅行」 なんてキーワードで入力しても意外にたくさん出てきますので試してみてください。
日本でも最近始まりつつあります
まだまだ欧米型のチャーターに比べれば質も内容も簡易的ではありますが、日本でもヨットチャーターは徐々に始まりつつあります。欧米では子供の頃からヨットに親しみ、クルーザーに乗ったことがあるという人は意外に多いので、ヨットチャーターは旅やレジャーの一つの手段として割と一般的でレンタカーを借りるような感覚でヨットに乗るチャーター文化があります。しかし、日本の場合には客船の貸切というイメージがチャーターなので、まだまだ欧米には遅れている印象は否めません、しかし、以前からやっているところもあり、沖縄などが有名です。最近では瀬戸内海や東京エリアなどでもヨットチャーターは始まりつつあります。
最後に
最近の海外旅行は旅行会社お仕着せのツアー形式から徐々に自分たちでプランして旅行する手配旅行が増えつつあります。近年のスマートホンなどの普及もあり、更にその流れは広がりつつあります。また、単なる観光旅行から体験型旅行に変化してきてもいます。そういう流れの中でヨットチャーターによる海外旅行は普段体験できないエキサイティングな経験を普通の海外旅行とそれほど変わらない料金で楽しむことができます。何故なら、移動、宿泊、食事、そしてマリンアクティビティーなどをヨットでワンストップですることで、アクティビティー付きの動くホテルになるからです。特に贅沢をしなければ思いのほか安くで素敵な思い出を創ることができると思います。
是非、ヨットチャーターにチャレンジしてみてはどうでしょうか。
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