前回はオーナーヨットに乗るための募集の探し方を中心にお話をしました。僕たち夫婦も最初に乗ったヨット以外にもいろいろなヨットを経験しました。他のヨットオーナーに直接コンタクトをとり乗せて頂きました。でも、ヨットを乗る方法はオーナーに直接コンタクトするだけでなく、その他にもいろんなヨットライフの送り方があります。

大型ヨットは新艇で家が買えそうなものからビルが建つようなものまで(上は青天井ですが…)あります。そんな中でも比較的に大型なヨットを個人オーナーが所有維持するためにクラブやサークル形式で運営されているヨットや共同所有という形で所有維持しているものもあります。これらに共通しているのは、参加メンバーの会費が船の維持管理の原資になっているという点です。この形式での運営は、個人オーナーが自艇の維持のためにやっているケースもありますが、ヨットスクールやセーリングクラブとして経営母体がしっかりあるところが運営しているケースもあります。

それでは個々の特徴や内容について以下でご説明したいと思います。

一般的なセーリングクラブやヨットサークル

オーナーが自艇の維持管理費を捻出するためにクラブ形式でメンバーを募集し会費制でやっているケースです。
入会金の有無はクラブやサークルによって異なりますが、月会費、又は年会費や毎回のセーリングで実費を支払うなど、年間に何度でも参加できるという形になっているところが殆どです。また、ヨットの定期メンテナンスも会員で集まって作業をしたりというところもあります。会費はそのクラブやサークルによって金額も様々でメンバー数も数人のところから何十人もいるところまで様々です。
デメリットとして見られるのは、会費を支払っているからと言っても、会員が少ないところは出港回数が不安定だったりする場合があるようです。逆に会員数が多いところは、ほぼ毎週末に出航し回数は多くても自分の乗りたい日の予約が先着制になっていたりするので、満員の場合には乗れない可能性があります。会員数の多いクラブやサークルは複数のヨットを持っている場合もありますので問い合わせる際に乗船頻度はどのくらい可能なのかを確認すると良いでしょう。
運営の形態やクラブメンバーの性格も様々なです。どんな雰囲気なのかは体験試乗に行って実際に見てみるのが一番だと思います。

ヨットスクール系

ヨットスクールはスクール修了者のヨットライフを支援するために、ヨットクラブやサークルを殆どのスクールで運営しています。同じヨットスクールを修了した人が主なメンバーで、実際に実習に使ったヨットや同型艇を使いますから、そのヨットスクールの修了者なら共通の文化のもとでメンバー間のコミュニケ――ションも取りやすいと思います。ヨットの扱い方や操船方法は講習を受けて共通の方法で行うことが前提となるので、やはりスクール受講は避けられないと考えておいた方がよいと思います。

会員制ヨットクラブ

これは会員制リゾートクラブのヨット版と考えればわかり易いと思います。自分の乗りたいときに予約して乗るという形です。ヨットも大型艇や高級なヨットに乗ることができます。操船ができない人や不安な人でもプロのスキッパーやクルーが乗船してくれます。会員同士の付き合いは殆ど無くプライベートが守られています。ヨットのメンテナンスも乗った後の清掃も運営会社側が全てやってくれるので、面倒なことはやりたくない、年間を通じて乗りたいときにさっと乗って楽しみたいという人には向いていると思います。但し、入会金や年会費などは他に比べてお高めになることは否めません。

レンタルヨット

数は少ないですが、マリーナなどでボートレンタルをしているところでセーリングクルーザーをやっている場合があります。レンタルですので、船舶免許は必須、自分で操船できることが前提になります。費用等はレンタルしている業者によってまちまちです。

チャーターヨット

自分で操船するという感じではありませんが、スキッパーやクルー付きで数日間掛けてヨットで旅行することができます。チャーター文化は海外が主流ですが、最近は日本でも少しずつ増えつつあります。基本的に客船のプライベートバージョンと考えると解りやすいと思います。操船はプロ任せで食事もプロのクルーに準備してもらい、数日掛けてセーリング旅行するというものです。操船を一切できないというわけでは無く、やりたい人は操船もできますが、基本的にはプロのスキッパーやクルーが安全管理も含めやってくれます。船の特徴としては、居住性の高い大型のヨットがチャーターヨットで用いられています。

共同所有艇に参加する

会費や料金という形とは少し意味合いが変わってきますが、ヨットを共同所有するグループに参加する方法もあります。共同所有ですからヨットオーナーの一員になるということになります。共同所有は仲の良いヨット仲間で大型艇を購入維持するために共同所有の形で1人当たりの負担を減らすことが目的です。共同所有はあくまでも自分のものであっても自分だけのものでは無いというスッキリしない部分がどうしてもあります。また、共有者の生活が変化し共同所有から抜けると言ったことがあったり、お金の面でトラブルになることもあります。うまく行っているところもありますが、いろいろと問題があることもよく耳にします。「船頭多くして船山に登る」ということわざもあるように、とても難しいシステムだと思います。

最後に…

僕たち夫婦もここで書いた一般的なセーリングクラブで会費を払ってヨットに乗っていたことがあります。会費制の場合、どうしてもコストパフォーマンスを考えてしまい、徐々に自分の中に何となく不満が出てきてしまいます。そうなってしまったら本来楽しいはずのものが楽しくなくなってしまいます。ヨットは様々な楽しみ方があります。どれが正解という事は無く、その人のやりたい範囲で無理なく海を楽しむ。その時の自分のライフスタイル合った乗り方でヨットを楽しい出欲しいと思います。

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