ヨットを始めても、なかなか経験することが出来ないのが、大型のヨットに乗船することです。僕たち夫婦もヨットを始めて以来、大型ヨットに乗る機会は指折り数えるほどしかありません。夫婦2人で楽しむ分にはMALU号で十分ですが、たまには気分を変えて大型ヨットに乗ってみたいって思ったりすることもあります。
先日、たまたま仲間からのお誘いで HANSE の50フィートに乗れるチャンスがあるんだけど来てみないなんて話があり、これはチャンスとばかりに二つ返事で神奈川県にある逗子マリーナまで行ってきました。HANSEヨットは好きなドイツのヨットビルダーでスクエアな感じのデザインに都会的な内装、おまけに大きさは50フィートもあるということで、高級マンションのようなキャビン、そして広大でフラットにデザインされたデッキが、まるで浮かぶ高級コンドミニアムのようで、1日セーリングを楽しんできました。

HANSE495体験

大型ヨットの醍醐味は、何と言っても微風でも大きなセイルで風を受けスルスルと走ることや、エンジンで走っていてもエンジン音がほとんど聞こえないところでしょうか。やはり大型ヨットはその大きさだけでなく、雰囲気自体も高級感があって、乗ること自体で非日常的な体験をすることが出来るのが良いところですね。なかなかこのクラスのヨットになると、もう宝くじでも当たらない限り自分で持つことは夢のまた夢です…。

こんな感じで、何かの機会に大型ヨットに乗れるチャンスはそうあるものではありません。しかし、広い世の中を探せば有料であれば乗ることができる大型ヨットはあります。

…そこで、今回は有料で乗ることができる大型ヨットの中でもリーズナブルに乗ることができる2艇をご紹介したいと思います。

スポンサーリンク
スポンサーリンク

有料で乗れるということはどういうことなのか?

大型ヨットに乗りたいと思っても、なかなか知り合いに大型ヨットを持っている人と言うのは、そうそうないと思います。僕たちヨット乗りでも、なかなかそんな大型ヨットに乗っている人など知り合う機会がありません。また、ヨットハーバーを見渡しても、そんなにたくさんの大型ヨットを見ることはありません。そもそも大型ヨットの存在自体が少ないのですから仕方ありません。中小型のヨットは逆に沢山あるので、以前にご紹介した全国各地で行われる体験セイリングなどでも乗る機会を得ることは割と簡単です。中には大型ヨットのオーナーがボランティアで体験セイリングに参加しているなんてこともあったりしますが、それは本当にラッキーなことだと思います。
有料で乗れる機会があるということは、言い換えれば「確実に乗ることができる」という事です。
また、大型ヨットでも50フィートクラスの大きなものになれば、正に海外のお金持ち気分をちょっとだけ味わうこともできます。(まあ、そんなの全く興味ないって方には響かないと思いますが…)

1. 遊覧船のような感覚で気軽に乗れる大型セイリングヨット

遊覧船と言うと、帆船型の物など全国各地の観光地などで運行されていますが、こういう船は実際には帆船のような形をしていても模造船が殆どです。帆を持っていても帆を広げることも無ければ帆走(セイリング)することもありません。しかし、ここでご紹介する大型ヨットは、ホンモノの大型ヨットで帆を上げ、風が良ければセイリングも体験できる(セイリングすることがメイン)ものです。

ニッポンチャレンジ号(ラグーナテンボス クルージングサービス)

愛知県の三河湾に面するラグナマリーナと言えば、1992年、1995年、2000年の三度に渡りアメリカズカップ日本チームが挑戦していた時のホームポート(母港・本拠地)でした。ここには当時アメリカズカップで実際に戦った挑戦艇が展示されていますが、それ以外に当時、アメリカズカップ挑戦のキャンペーン活動のためにチームクルーを乗せ日本沿岸の港をまわり、大会挑戦の広報活動の一環として「海をきれいにしよう!」のテーマのもと使用された大型ヨット「ニッポンチャレンジ号」があります。
「ニッポンチャレンジ号」は、フィンランドにあるNAUTOR’S SWAN社製の60フィート(およそ18メートル)の大型クルーザーより更に大きなビッグボートと海外では呼ばれるクラスに入る大型ヨットです。海外では60フィート前後のサイズからを本来はヨットと呼びますので、このヨットはホンモノのヨットと言うわけです。(このあたりの詳しい話は以前に書いた ヨットの種類 ~大きさ別名称とサイズ~海外はヨットの意味が日本と違う をご参照ください。)
NAUTOR’S SWAN と言うと、ヨットの世界では海のロールスロイスと言われるほどの高品質で高級なプロダクションボートを製作しているヨットビルダーで有名です。造船されたのは1980年ですが、よく手入れされたこのヨットにここでは遊覧船として乗ることができます。遊覧と言っても、ここでは原則的にセイルを上げてセイリング体験させてくれるようです。
セイリングすることが前提なので天候及び海況等により出港は定期では無いようですがですが約50分間、大人2500円、小学生までの子供1200円で乗船出来ます。天気(海況)の良い日は、1日4回程度出港しているようです。
また、土日祝祭日には、日没時間に合わせてサンセットクルージングや隣接するラグナシア(総合レジャー施設)の花火の時に合わせてナイトクルージングなども実施されています。(料金等は若干異なります。)
スワンの60フィートなんて、なかなか体験できるものではありません。それもとてもリーズナブルな乗船料ですから、お近くに行った際には是非乗ってみては如何でしょうか。

ラグーナテンボスクルージングサービス

乗船に関する詳細は、上の写真または以下リンク クルージングサービス HOMEPAGE をご参照頂くか、0553-95-0145 まで直接お問い合わせください。
facebookもあります。ラグーナテンボス クルージングサービス facebook page

 

スポンサーリンク
スポンサーリンク

2. 日本のヨット史における文化財的 大型木造セイリングクルーザー

帆船の世界で文化財と言えば、東京海洋大学の敷地内に陸上保管されている明治丸、横浜みなとみらいに海上保存されている帆船日本丸(1世)などがありますが、何れも大型帆船でヨットではありません。
ここでご紹介するのは、日本で唯一とも言える国産木造大型セイリングクルーザーです。残念ながら国や地方自治体の文化財等の指定は受けていませんが、この船を愛する人たち600人以上の会員により、日本のヨット史における文化財とも言えるこの大型セイリングクルーザーは今も多くの人たちを乗せてセイリングしながら動体保存され続けているヨットです。

帆船やまゆり (やまゆり倶楽部)

2020年に東京オリンピックが開催されますが、「帆船やまゆり」は前回の1964年に行われた東京オリンピックのセイリング競技会場が湘南・江の島に決定されたことを受け、神奈川県が国内外の来賓を迎えるホストシップとして1962年に横浜の岡本造船所で建造した全長43フィート(およそ13メートル)の大型木造セイリングクルーザーです。オリンピックでの役目を終えた後、1970年に神奈川県から江の島ヨットクラブに譲渡され、1993年からは「やまゆり倶楽部」が管理・保存ならびに運航の活動を続けています。

「帆船やまゆり」は建造されて50年以上が経過する木造船です。老朽化も進み年間300万円以上の維持費用が掛かることから、何度も廃船の危機を乗り越え、現在はNPO法人帆船やまゆり保存会が維持・保存のための活動を行っています。1人でも多くの方に支援を呼びかけること、更に地域の観光振興、国際交流、青少年教育などを目的として、様々なセイリングイベント等を展開しており、体験セーリングやロングクルージングなどを精力的に実施しています。また、2020年の東京オリンピックでは再び湘南・江の島がセーリング競技会場として選定されたことを受け、これを弾みに再びオリンピックで活躍させたいと広く支援を募っています。

体験セーリングは湘南の海を約1時間クルージングするもので、大人1500円、小学生以下500円、未就学児童は無料となっています。2019年度の体験セーリングの詳細はこちらからご覧ください。

「やまゆり倶楽部」及び乗船等に関する詳細は、上の写真または以下リンク やまゆり倶楽部 HOMEPAGE をご参照頂くか、0446-90-3824 まで直接お問い合わせください。

 

スポンサーリンク
スポンサーリンク

最後に…

大型ヨットにこんなにリーズナブルな金額で乗れるなんてと驚いた方もいらっしゃるかと思います。これを書いている私自身、凄いって思いました。時間はどちらも1時間弱のクルージングですが、豪華なキャビンやウッド貼りのデッキでクルージングタイムを楽しんでいただきたいと思います。何れのヨットもライフジャケットの準備はありますし、乗船料には保険も含まれているので安心です。手ぶらで行って乗船が可能です。

どちらの船も由緒ある大型ヨットです。大切に維持管理しながら長く沢山の方にセイリングの楽しさを伝え続けて行って頂きたいと思います。また、船を維持してゆくためには利用が増えることが最も重要だと思います。是非、これをご覧になった方、またそのお友達やお知り合いにも、こういうヨットがあるということを知っていただき、ちょっとした非日常体験を楽しんで頂ければと思います。

コメントを残す