ヨットの乗り始めて知ったことと言うと、真夏の昼間はセーリングできないってことです。(※セーリングクルーザーでの話です)元ダイバーだった僕としては、真夏はマリンスポーツの最盛期とばかりに海に出るのを楽しみにしていたのですが、真夏の昼間は風が全く無くなってしまうのです。そう、日本の夏は昼間は高気圧が日本列島上に居座り、強い日差しと共に天候が安定し風が吹かなくなってしまうのです。まあ、日差しも尋常ではありませんから、仮にセーリングができたとしても暑くて日焼けもしてしまいます。そう、夏はセーリングには不向きな時期なんだと、初めて知ったのです。でも、僕は夏場の海が大好きです。風が無くなるので波も無く鏡のように滑らかな海面、そんな海をエンジンを回して滑るようにヨットを走らせていると、なんだかとても贅沢な気持ちになるのです。

しかし、やはりヨットの醍醐味は風に乗って海面を切り裂くようにセーリングするのが最高なんですがね…。

風

さて今回は、前回「風」にまつわる言葉を一気に書こうと思っていたのですが、思いのほか文字数が行ってしまったので、その続きとして「ヨットの風にまつわる言葉」を一気にご紹介したいと思います。

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風上と風下を表現する言葉

セーリングしている時に風上に向かう事を「アップウインド」”up-wind” と言い、風下に向かう事を「ダウンウインド」”down-wind” と言います。
英語では、風上のことを「ウインドワード」”windward” と言い、風下のことを「リーワード」”leeward”と言いますが、風上は「アップウインド」となります。風下は、「リー」”lee”と表現します。
また、風で船が横流れすることを「リーウェイ」”leeway” と言います。これは、風下側に押されることから、このように表現します。

強い風を表現する言葉

セーリングをしている時に、風が強いことを「ブロー」”blow” といいますが、強い風を表す言葉は、他にも「パフ」”puff” なんて表現したり、「ガスト」”gust” という場合もあります。
それぞれ微妙に意味が異なっていて、「パフ」はバースデーケーキの上に刺さっているロウソクを吹き消すような、一時的に吹く強風のことを言います。また、周囲より強い風が吹く部分に入ることを「パフに入る」と言います。
「ガスト」は、ブロー的な表現ですが、風が徐々に上がっていって強風になってゆく様を言います。また、風が強くなったり弱くなったり、また、弱い風が強くなったりする強弱が激しいことを「ガスティー」”gusty” と言います。今日はガスティーだなって言ったりするわけです。

弱い風を表現する言葉

弱い風を表現する言葉は少ないのですが、「ライトエア」”light-air” なんて言います。軽風ってことですね。
弱い風と言うより、凪を示す言葉としては「ラル」”lull” と言います。風が無いエリアに入ったということを「ラルに入る」なんて言います。

風の向きの変化を表現する言葉

「風向」”wind direction” が変化することを「シフト」”shift” といいます。風がシフトしたなんて言います。
セーリング中に風が後にシフトすることを「リフト」”lift” と言い、前にシフトすることを「ヘッダー」”header” と言います。
風向がシフトする表現には他にも、コンパスの数字が増える方向(時計回り)に風がシフトすることを「ベア」”veer”と言い、コンパスの数字が減る方向(反時計回り)に風がシフトすることをバック(back)といいます。

ダウンウィンドのクォーター(quarter lee、broad reach)でセーリングしている時にヨットのスピードが上がってくると「見かけの風」”apparent wind angle” が前にシフトしてきます。これを「ベロシティー・ヘッダー」”velocity header” と言います。

ビューフォート風力階級表

これはヨットのためだけにあるものでは無いんですが、セーリングでは切っても切れないものなので、やはりヨットがらみの風に関するワードと言うことになります。日本では和訳され、更にメートル表示になっていますが、元は英語でノット表示、世界共通の風の表現方法があります。

    風力0(0knot):Calm(カーム)煙はまっすぐ昇り、水面は鏡のように穏やか。
    風力1(1〜3knot):Light air(ライトエア)煙は風向きが分かる程度にたなびき、うろこのようなさざ波が立つ。
    風力2(4〜6knot):Light breeze(ライトブリーズ)顔に風を感じ、はっきりしたさざ波が立つ。
    風力3(7〜10knot):Gentle breeze(ジェントルブリーズ)波頭が砕け、白波が現れ始める。
    風力4(11〜16knot):Moderate breeze(モデレートブリーズ)小さな波が立つ。白波が増える。
    風力5(17〜21knot):Fresh breeze(フレッシュブリーズ)水面に波頭が立つ。
    風力6(22〜27knot):Strong breeze(ストロングブリーズ)白く泡立った波頭が広がる。
    風力7(28〜33knot):High wind(ハイウインド)波頭が砕けて白い泡が風に吹き流される。※Moderate gale / Near gale とも言います。
    風力8(34〜40knot):Gale(ゲイル)大波のやや小さいもの。波頭が砕けて水煙となり、泡は筋を引いて吹き流される。※Fresh gale とも言います。
    風力9(41〜47knot):Strong gale(ストロングゲイル)大波。泡が筋を引く。波頭が崩れて逆巻き始める。
    風力10(48〜55knot):Storm(ストーム)のしかかるような大波。白い泡が筋を引いて海面は白く見え、波は激しく崩れて視界が悪くなる。※Whole gale とも言います。
    風力11(56〜63knot):Violent storm(バイオレントストーム)山のような大波。海面は白い泡ですっかり覆われる。波頭は風に吹き飛ばされて水煙となり、視界は悪くなる。
    風力12(64knot 以上):Hurricane(ハリケーン)大気は泡としぶきに満たされ、海面は完全に白くなる。視界は非常に悪くなる。
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最後に… 「クローズホールド」はもう古い

ヨットでセーリングしていて最も楽しいと感じる走りが「クローズホールド」”close hauled” です。でも、最近では風上に向けてセーリングすることを「クローズホールド」とはあまり言わなくなっており、「アップウインド」”upwind” とか「ビート」”beat” (ビーティング “beating”)と表現するようになってきています。
「クローズホールド」というのは、セーリングでそれ以上は風に切り上がって行くことができない限度のことを示す言葉で、目一杯風上を狙うセーリングの時に「クローズホールドで行こう」って言うような表現になります。単に風上側にセーリングする場合には「アップウインド」が一般的で「ダウンウインド」の反対ということですね。また、「ビーティング」と言う場合もありますが、これは小まめにタックを繰り返して風上に向かってゆく様を表す言葉で、タックを繰り返すリズムが鼓動のようなビートを刻むように見えることから、このように表現するようになったようです。

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