ハンディキャップ方式のヨットレース(クルーザーレース)はレース終了後に行われる表彰式まで最終的な結果が参加者の誰にもわかりません。いくら高性能な船足の早い船が先頭でゴールラインを通過しても、船毎に定められたレーティング(ハンディキャップの値)があるからです。ヨットレースでは最終的な得点(スタートからゴールまでの時間にレーティング値を乗じた値)の少ないものから順位が決まります。また、レーティング以外にもペナルティーやプロテスト(抗議)などもあり、レース終了後に全てが確定して初めて順位は決まります。こういう事情でヨットレースでは表彰式で名前を呼ばれるまで参加チームは自分たちが何位なのかわからないドキドキワクワクの状態なのです。
タモリカップでは、表彰式のみならず、他のヨットレースにはない特徴とお楽しみがあります。勿論、大会名誉会長であるタモリさんから直接トロフィーを受け取り握手できて記念撮影までできるという、なかなか体験できない機会もありますが、そんなことは序の口で、そんなものだけでは終わりません。
今回はそこのところをお話したいと思います。
タモリの大バーベキューパーティー
『「タモリカップ」、またの名を「巨大なバーベキュー大会」だと勘違いしている人も実に多い。私のことを、”全国を旅する日本一のバーベキューオーガナイザー”と呼ぶ人もいる。ヨットを楽しみ、バーベキューも楽しむ。走って競って、食べて飲んで、歌って踊って・・・・・楽しみ方はあなた次第。完全燃焼するまでがタモリカップです。 タモリカップ大会名誉会長 森田一義』 (引用:タモリカップ横浜大会2018パンフレット)
このタモリさんのコメントにあるように、タモリカップの表彰式は巨大なバーベキュー大会でもあります。表彰式&大バーベキュー大会に参加する人数は今や2500人、バーベキューグリルの台数も10人掛けの席に1台のグリルでも250台以上がテーブルにセッティングされている様子は正に壮観!「日本一のバーベキューパティ―」なのです。このバーベキューが始まったのは第3回大会からで、タモリさんたちの想定を超えた59艇がエントリー、およそ500人の参加者となったため、この規模で食事と言えばバーベキューしかないということで始まったそうです。
タモリさん手作りカレーが食べられる!
ヨットレースで肝心な表彰式ですが、先ずは参加者には表彰式よりもお腹を満たしてもらうと言うのがタモリカップ流です。バーベキュー以外にも協賛各社の食べ物が屋台村形式で沢山出ています。例えばタモリさん自ら手作りの森田水軍カレーをはじめ、牛丼の吉野家、はままるうどん、かれーうどん千吉、ラーメン・せたが屋、ピザ・ナポリの窯、フォルクスのローストビーフ、富士宮やきそばなどなど、とにかく食べもの盛りだくさんです。飲み物もアサヒビール、ダイドードンリンコと、食べ放題飲み放題です。
タモリさんはカレー作りのために会場入りされてからご自身でカレー作りをされることはタモリカップでは有名な話です! いつも大人気でご飯が足らなくなった年もあるくらいですが、カレーは参加者に十分行き渡る量を作られているなんて、凄いことですよね。
表彰式はお腹が少し満たされた頃におもむろに始まります。
表彰式の司会者は元フジテレビの内田恭子さん
タモリカップ横浜大会のパンフレットでは、表彰式&大バーベキューパーティーについてこう説明されています。
タモリカップの名物といえば、日本最大規模を誇る「表彰式・大バーベキューパーティー」。これぞ真夏に開催される海フェスならではの醍醐味です。森田名誉会長が自ら作る”森田水軍カレー”を始め、全てフリーフード&フリードリンク。そして、今年もオルケスタ・デラ。ルスが登場。
司会は”ヨット界のアイドル”生粋のハマッ子、内田恭子さん。そして、ニッポン放送人気パーソナリティの垣花正アナウンサー。バーベキューオーガナイザー森田名誉会長のもと、タモリカップ名物となった日本最大のバーベキューパーティーをお楽しみください。フィナーレで、栄光の優勝トロフィーを手にするのはどのチームか。手に汗握る瞬間をお見逃しなく! (引用:タモリカップ横浜大会2018パンフレット)
表彰式の後はサルサナイトで盛り上がる
タモリさんがサルサが大好きということで、夏の終わりのヨットフェスを最高に盛り上げるため、日本が誇るキング・オブ・サルサバンド『オルケスタ・デラ。ルス』が出演。1984年に結成し今年(2018年)で34年目を迎える世界的に有名なサルサバンドで、ビルボード誌ラテンチャートで11週連続1位獲得を始め、国際平和賞受賞、アメリカのグラミー賞ノミネートなど輝かしい活動を展開しているバンドでタモリカップには7年間連続出演するなど、今やタモリカップに無くてはならない存在となっています。
最後に
タモリカップはタモリさんの「ヨット界を盛り上げたい」という主旨により、タモリさんが仕掛けた様々なアイデアや企画が満載のヨットレースだということはおわかり頂けましたでしょうか。ヨットレースというよりも、ヨットレース+サマーナイトフェスと言った2部構成と言った方が適切かもしれません。レースに実際参加したメンバーだけでなく、その家族や知り合いもバーベキューパーティーに参加可能なのも凄いところです。
2019年度は最大規模の横浜大会の開催地、横浜ベイサイドマリーナの周辺地区再開発工事により開催ができないことが伝えられています。これだけ規模が大きくなるとスペースの問題や様々な調整ごとなど、開催地の選定は非常に大変なことが想像できますが、来年度もタモリさんの企画力と工夫により驚くような開催地が設定され多くのヨットマンが集結することを楽しみにしています。
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