僕たち夫婦にとってヨットの存在は単にセーリングするだけの道具ではなく、もう一つの我が家、ちょっと大袈裟な言い方をすれば別荘的な要素もとても大きい。だからこそ、ヨットの置き場にしても、陸置きは一切検討せずに係留できるところを最初から探しました。当然、係留できても船に泊まれないのでは意味がないし、別荘ですからある程度の快適性も必要なので、桟橋に陸電があり水道があるという事も重要な要件でした。つまり、ある程度は家と同じような暮らしができるインフラの整ったところを探したわけです。ですから、ヨットの中の家電品はテレビもあれば冷蔵庫、電子レンジ、炊飯器、湯沸しポットまであります。ガスコンロはありませんが、カセットコンロで充分です。狭いキャビンの中で家と同じように面倒な料理を作るなんてことは殆どしませんが、逆に家ではしない焼肉やバーベキューは船の上でと言う感じです。油やタレなどが飛び散ったり溢したりでもコックピットでやれば、あとはホースで流せば良いので、家の丸洗いをしているようなものです。(笑)

夕暮れ時に食事を終えて夕陽が落ちて空が夕焼けからもう少し暗くなってきたくらいの時間が僕は一番好きで、海面を吹くそよ風が気持ち良くてぼんやりしたりすることがヨットにいて一番好きな時間です。こういうのがグランピング気分なんでしょうね。

しかし、のんびり時間を作るためには、食事での食器洗いの時間や面倒な物はできるだけ避けるようにしたいものです。
そこで今回は、ヨットで使う食器について考えてみたいと思います。

ヨットでの食事って?

たまにフランスやイタリアでヨットの中で食事しているシーンの写真を見ますが、彼らはホントにお洒落です。本物の陶器の皿にガラスのワイングラス、ナイフ&フォークできちんとしたディナーを作ってワイン片手に食事をしている様子をInstagramやFacebookで公開しています。大人数での食事だと、後片付けも皆ですれば苦じゃないのでしょうけれど、陶器の皿や器にガラスのワイングラスは、やっぱり後片付けが大変だろうなって思ってしまいます。
我が家の場合には、ヨットでは基本的に裸足ですからワイングラスなんかがキャビンの中で割れてしまったら怪我の心配があります。ガラス物は落としても割れそうにない物しか選べません。コーヒー豆なんかはガラス製の厚手のボトルに入れてます。ワイングラスとかの薄手の物が割れてガラスで足の裏を切ったなんてことになれば、楽しいヨット生活は台無しですから、怪我が無いようにということをいつも考えてしまいます。
また、食後の後片付けで食器洗いは面倒なものです。ヨットにはシンクも水道もありますが、残念ながら水道の水はヨットの清水タンクの水ですから、家のようにじゃぶじゃぶ使えばあっと言う間にタンクの中は空になってしまいます。また、洗い物の排水はそのままスルーハルから係留している海に放出されるので、栄養分の高い排水を放出するとスルーハルに生物が寄ってきて詰まってしまい、スルーハルは直ぐに流れが悪くなってきてしまいます。航行中ならそんな心配はありませんが、係留中の食器洗いは桟橋の水栓まで洗い物をバケツに入れて持って行き、そこで洗うしかありません。なので、僕たちはできるだけ洗い物が少なく、できれば船のシンクで簡単に洗うだけで済むような食器の使い方をするようになりました。

食器洗い問題をラップで解決する

料理をしっかりしないので簡単な食事になってしまいがちですが、幾ら簡単と言ってもコンビニ弁当やカップラーメンなんて言うのはちょっとね…。最近はコンビニのお惣菜や冷凍食品もかなりイケてますから、そういうのを買ってきてもプラスチックトレーのままはね…。せめてお皿や器に盛り付けたい、温かいご飯もお茶碗に盛って食べたいと思ってしまいます。でも洗い物がね…と言う時の必殺技は「ラップ」です。

ヨット飯
食器にラップを被せてから盛り付けることで、食後の洗い物を少なくするのです。食後の食器洗いの代わりに食器に被せたラップを剥して捨てるだけです。簡単ですね。

しかし、飲み物にはラップと言うわけにはゆきません。飲み物はカップやグラスに直接注ぎます。カップ程度であれば、ヨットの中のシンクで洗っても知れてますから…。

ワインを紙コップやマグカップで飲みたくない

普段の飲み物はマグカップ1個あれば、お茶でもコーヒーでもジュース類でもOKです。夜の寝酒にウイスキーやウオッカでも、マグカップで問題ありません。しか~し、ワインだけはマグカップでは美味しく感じないのは僕だけでしょうか? 何に注いで飲んでも味は同じ筈なんですが、ワインという飲み物だけは、そこに気分という物が合わさって旨いと感じる飲み物のように僕は思います。グラスの内側を流れる赤い液体の透け具合を眺めたり、少しグラスの中で回してみたりと…それがワインの楽しみでもあるんですよね。特に赤は…。そうするとワイングラスだけはホンモノを使いたい。しかし、先に書いたようにワイングラスがキャビンの中で割れてしまって怪我でもしては…。僕、心配性なんです。
では、割れにくい厚手のグラスに…という事になりますが、厚手のグラスはこれまた僕は好きじゃないんです。ヨットの中なんだから我慢しなさいって声が聞こえてきそうですが…。

そこで、あれこれ探し回ったわけですが、結果、納得のいくワイングラスありました。

これ、グラスではなくてポリエステル樹脂(つまりプラスっチック)のワインカップです。プラスチックと言っても、硬質プラスチックでありません。見た目は薄いガラス製のものと見間違うような感じです。そして、伸縮性もあるので落としても割れない。仮に踏んづけちゃって壊れたとしても鋭利な破片にならないと言うのがポリエステル樹脂の良いところです。超安全!
僕たちは、これを大好きな食品店であるDEAN & DELUCAで見つけたんですが、DEAN & DELUCAのロゴが無い物も売っているのをみつけました。こっちの方が圧倒的に安い!
このカップ、ワインに限らず冷え冷えのビールなんかにもグッドです!

滑らないコースター

家でコースターってあまり使わないと思いますが、ヨットではあった方がいいです。勿論、結露で冷たいものを飲むとカップの下は水たまりになりますが、それだけでなく滑り止めとしてもあった方がいいです。
セーリングしている時に、マグカップで飲み物をテーブルの上に置くと、滑っちゃうんですが、滑らないコースターを使うとその心配なし。また、係留中でも結構な追い波立てる奴がやっぱり居て、時より大きく艇が揺れます。そんな時にも安心です。

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では、その他の食器は?

これは好みの問題ですが、割れても鋭利な破片となってそれで怪我しないようなものなら何でもいいと思います。陶器は割れても怪我する心配は無いと思うので、好みで揃えれば良いと思います。
我が家は最初はプラスチック製のものを積んだんですが、チープ感が否めない…イマイチだなって今は思っています。それとラップが貼りつきやすい物の方がいいです。つまり、陶器で表面がツルツルしているようなものベストです。
キャンプ気分を味わいたい人は、キャンプグッズの食器もいいと思います。

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こんなヨット用向けにデザインされた食器もあります。
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最後に…

ヨットで食事すると言っても、セーリング中に食べる時は、おにぎりやサンドイッチなどの手軽に食べられるものがいいですね。僕が好きなのはフルーツ類です。バナナは王道ですが、その他に大粒のぶどうとか、丸のままのリンゴ、イチゴなんかも出航前にサッと洗って冷蔵庫に入れておいて(セーリング中は陸電が無いので冷蔵庫止まっちゃうんですが…)などなど、走ってる時にフルーツってなんだか好きなんですよね。

ヨットで食事は、ヨットを楽しむうえで大切なワンシーンなので、是非、いろいろと工夫して楽しんでいただきたいと思います。

おっと、最後に…焼いた厚めの肉を切るのは、使い捨てのプラスチックナイフが最も切れますよ。(ハワイのボックスランチに付いてくるようなやつ)あれ、最強です!

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